「入浴介助加算Ⅱ」の依頼を受けて思ったこと~意外と「三方よし」の制度かも!?~

施設での取り組み

  

ケアマネさん
ケアマネさん

いつもお世話になっております。

デイサービスの新規利用をお願いしたいのです。

空きはありますか?

 

デイ「柱」
デイ「柱」

ありがとうございます。

ご利用いただけます!

 

ケアマネさん
ケアマネさん

実は、退院されたばかりで自宅での入浴が難しいんです。

デイでの入浴を希望されています。

いずれは自宅でも入浴したいとお話されていて…。

これって、新設の「入浴介助加算Ⅱ」に当てはまりますか?

 

 

皆さん、こんにちは!

 

デイサービスで管理者をしている「ぽんてん」と申します。

 

ある日、ケアマネさんから上記のような依頼をいただきました!

 

もちろん、すぐに引き受けました。

 

記念すべき「入浴介助加算Ⅱ」第1号です!

 

今回のテーマは、「入浴介助加算Ⅱ」の依頼を受けて筆者が思ったことです。

 

「入浴介助加算Ⅱ」って何?

 

という方にも、しっかり解説しています。

 

お気軽にお読みいただきたいと思います。

 

今回のテーマ:「入浴介助加算Ⅱ」の依頼を受けて、筆者が思ったこと

 

この記事は、こんな方を対象に書かれています
  • 介護に興味がある方(デイサービス以外の方にも)
  • 4月の介護報酬改定後、どのような変化が起こっているか興味がある方
  • 「入浴介助加算Ⅱ」に興味がある方など・・・

 

それでは、最初に結論からです。

 

「入浴介助加算Ⅱ」の依頼を受けて思ったこと
  • この制度、実はものすごくいい制度なのでは!?
  • 個別機能訓練と併用されるケースが多そう(デイの収益アップ)
  • ケアマネさんとのコミュニケーションは大事
  • 今後、介護はますます結果を求められる傾向に

 

それでは詳しく見ていきましょう! 

 

まずは、簡単に「入浴介助加算Ⅱ」のおさらいです。

 

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「入浴介助加算Ⅱ」とは

2021年4月から入浴介助加算が変更に

 

 

「入浴介助加算Ⅱ」については、過去に取り上げています。

 

簡単におさらいすると、以下の通りです。

 

当初の「入浴介助加算Ⅱ」とは
  • 目的:自宅で入浴すること
  • 要件:自宅を訪問し入浴計画を作成の上、訓練する必要がある(手間がかかる)
  • あまりニーズがない印象だった(自宅で入浴出来ないからデイに来ているから)

  

しかし、後日の発表で次のことが明らかに・・・

 

後日、変更されたこと
  • 事業所のお風呂で入浴・訓練してもOK!
  • 自宅訪問不要!(自宅に風呂がない、重度であり自宅で入浴できない場合)
  • 入浴計画は作成せず、「通所介護計画」に記入するのでOK!

 

つまり、加算取得の手間が少なくなったと言えます。

 

算定しやすい制度に変化したのです!

当初はニーズがないと思われていた

自宅での入浴が目標でなくても、「入浴介助加算Ⅱ」を取得できる…。

 

これは、かなり嬉しいです。

 

ぽんてん
ぽんてん

つまり、麻痺側をサポートしたり踏み台を置くなど何らかの工夫が必要な方は、「入浴介助加算Ⅱ」を算定してもいいと言えます。

もちろん、利用者さんやケアマネさんの同意が必要です。

次章では、筆者が実際に感じたことを書いていきます。

 

「入浴介助加算Ⅱ」の依頼を受けて思ったこと

「この制度、ものすごくいい制度なのでは」

 

利用者さん
利用者さん

デイサービスでの入浴は安心やし嬉しいです。

でも、夏場は家でも入浴したいなあ・・・。

 

自宅で入浴したい!と思うのは当然です。

 

そのために訓練や計画を行い、「入浴介助加算Ⅱ」を取得するのはいいことです。

 

厚労省さん、ごめんなさい・・・。

 

当初、こんな加算ニーズが少ない!と批判してました・・・。

 

(通常の入浴加算を40単位に減算しなければ、もっとよかったのに・・・)

 

個別機能訓練と併用するケースが多そう(単価アップ)

自宅入浴できるように訓練を行う・・・。

 

このような利用者さんは、リハビリに対しての意識が高い傾向にあります。

 

「入浴介助加算Ⅱ」に加えて、「個別機能訓練」を併用されることが見込めます。

 

そうなると、デイサービスは「高単価」の利用者さんを獲得できることになります。

(入浴介助加算Ⅱ 55単位 + 個別機能訓練 85単位もしくは56単位

 

ぽんてん
ぽんてん

お金がすべてではありませんが、運営も大切です。

利用者さん・・・自宅で入浴するために訓練ができる

デイ・・・上位加算を取得できる

ケアマネさん・・・計画通りにサービスを提供できる

まさに、「三方よし」の制度と言えます。

 

ケアマネさんとのコミュニケーションは大事

 

 

今回の依頼をもらえた理由は、

 

ケアマネさんと、日常からコミュニケーションが取れていたから!

 

だと思います。

 

以前に、こんな話をしました・・・

 

ケアマネさん
ケアマネさん

「入浴介助加算Ⅱ」って、ニーズあるんでしょうか?

 

ぽんてん
ぽんてん

いやあ。

ほとんど、ないんじゃないですかねえ。

自宅で入浴できないから、デイで入る人が多いですし…。

退院される方なら、あるかもですね!

 

こんなやり取りをしていました。

 

だから、

 

「入浴介助加算Ⅱ=うちのデイサービス」の印象が強くなったのかもしれません。

 

数ある施設の中から、選んでいただけたのは嬉しいです。

 

やはり、日常からのコミュニケーションは大切なんですね!

  

今後、さらに介護は結果を求められる傾向に

 

 

今後ますます、介護は結果を求められます。

 

どれだけADLを維持できたか?

 

認知症の進行を防げたか?

 

政府は、「自立支援」と「重度化防止」を目標に掲げています。

 

高齢者に健康で生活してもらわないと、財政が破綻するからです。

 

過去にも取り上げています。

 

今後、「入浴」「食事」「レクリェーション」だけのデイサービスは淘汰されるでしょう。

 

「ADL維持」が出来てこそ、報酬をもらえる時代に突入します。

 

「ありがとう」の介護だけでは、国に認められない・・・

 

悲しいですが、実際に加算を見ても明らかです。

 

科学的介護「LIFE」もその一環です。

 

  

政府は「通常の入浴介助加算」などを減算し、リハビリ訓練やLIFEに重点を置き始めています。

まとめ

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

今回は、「入浴介助加算Ⅱの依頼を受けて思ったこと」についてお話しました。

 

それでは、今回のポイントです。

 

「入浴介助加算Ⅱ」の依頼を受けて思ったこと
  1. この制度、実はものすごくいい制度なのでは!?
  2. 個別機能訓練と併用されるケースが多そう(デイの収益アップ)
  3. ケアマネさんとのコミュニケーションは大事
  4. 今後、介護はますます結果を求められる傾向に

当初は、自宅での入浴を目指す「入浴介助加算Ⅱ」のニーズは少ないと感じていました。

 

しかし条件付きですが、デイの入浴だけでも加算が取得できるよう緩和されました。

 

熱心なケアマネジャーさんなら、

 

利用者さんの自宅で入浴したいという願いを叶えようと、制度を活用してくれます。

 

実は、この「入浴介助加算Ⅱ」は素晴らしい制度なのかもしれません。

 

デイサービスにとっても、利用者単価を上げられるからです。

 

中には、

 

「お金目的で介護をするのか?」

 

と思う人もいるかもしれません。

 

しかし、施設やスタッフを守るためには「お金」も大事です。

 

自宅で入浴できるように訓練してもらえたら、利用者さんもケアマネさんも幸せです。

 

もちろん、デイサービスも。

 

みんなが幸せになる「三方よし」の精神で、これからもサービス提供したいと思います。

 

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。