みなさん、こんにちは。
初心者ケアマネの「ぽんてん」です。
今回のテーマは、「入浴介助加算Ⅱ」です。
この入浴介助加算Ⅱが、ちょっとした騒動を引き起こしています。
デイサービスとケアマネの間で、加算についての認識が異なっているのです。
入浴介助加算Ⅱについては、今までに取り上げています。
入浴介助加算Ⅱは、通常よりも単位数が高い。
つまり、利用者負担が高くなります。
デイサービスは、加算Ⅱを取得したい!
でもケアマネジャーは、拒否!
こんな状況が見られるようです。
そこで、デイサービス協会が声明を発表。

デイサービスは、思うように加算Ⅱを取得できていない!
原因は、ケアマネジャーの制度の不理解にある!
これは、穏やかではありません!
筆者は現在、デイとケアマネを兼務しています。
この問題については、日本一語る資格があります(笑)
結論は初めにお話ししますが、ぜひ最後までお読みください!
- 入浴介助加算Ⅱをめぐる「デイとケアマネ」の騒動について
- 「ケアマネとデイを兼務」する筆者の意見
- 中身が同じならば、安い方を選ぶのが当たり前
- 騒動の原因は、制度の複雑さ・あいまいさ・厚労省の方針転換
- 対策はひとつだけ!新規から加算Ⅱを取得せよ!
それでは、次章から詳しく見ていきましょう!
入浴介助加算Ⅱ、これまでの経緯
当初の目的と方針の転換

まず、入浴介助加算Ⅱの目的とは何だったのでしょう?
令和3年4月当初は、「自宅での入浴」のみ認められていました。
しかし、後から厚労省が方針転換します!

自宅じゃなくて、施設の入浴だけでもいいですよ~!
重度の方は、自立を目指さなくてもいいですよ~!
これに対して、デイサービスは・・・

よっしゃ~!!
これで加算とれるで~!!
※「柱」とは、管理者のことです
しかし、現実はデイにとって厳しいものでした…。
次章では、ケアマネの対応について見ていきます!
ケアマネの反応は・・・
ケアマネさんが加算に反対する理由

デイサービス協会が調査を行い、次のように発表しています。
- 入浴介助加算ⅠとⅡの違いが理解できない。だから算定しません!
- デイサービスを利用する意味と加算が矛盾している。だから算定しません!
- これ以上加算が増えるなら、もう利用者を紹介しません!(怒)
いやあ、怖いですね~!
しかし、ケアマネさんの主張も理解できる部分はあります。
特に2については、こんな感じでしょうか。

はあ?
自宅で入浴できないからデイに行っているのに、自宅で入浴する計画?
意味わかりませ~ん!
ほんとその通りです!
ケアマネさんのおっしゃる通りです!
そもそも、この加算自体おかしいですもんね!
しっかりと制度の説明がされておらず、しかも方針転換。
デイもケアマネも混乱していたことは事実です。
加算がうまく機能しなくても、仕方ありません。
次章では、デイサービス協会の声明について見ていきます!
デイサービス協会理事長の反応は?

デイサービス協会の調査により、ケアマネさんがあまり乗り気でないことが判明しました。
それを受けて、デイサービス協会理事長さんは・・・

いろいろ言いましたが、決してデイとケアマネの対立を煽っているのではありません!
好事例を共有するために、デイとケアマネの勉強会を開催したいと思います。
いやあ、さすがですね!大人の対応です!
調査の結果には不快感を示しながらも、これからの協力を求めています。
同業者間で争っても仕方ありません。
ケアマネジャーあってのサービスですからね。
次章では、筆者の意見を述べます。
筆者の意見
「途中から値上げ」は反感を買いやすい

令和3年4月、ほぼ100%の利用者は「入浴介助加算Ⅰ」を算定していると思います。
なぜなら制度後すぐに加算Ⅱを取得するのは、かなり勇気が必要だからです。
コロナ禍により、ろくに説明会もありませんでした。
仕組みを理解しないまま、上位加算を取得して「後から返戻」は避けたいですからね。
そうなると、利用者にとって「加算Ⅱ」への変更は値上げになります。

今までと同じサービスやのに、利用料だけ上がるんか~!!
まあ、こうなってしまいます。
そして、ケアマネさんは・・・

利用者さんの負担が増加するのは気が引けます。
今のままで、お願いできませんか?
限度額がギリギリの利用者さんなら猶更です。
最初からならまだしも、途中から加算が増えるのは厳しいです。
家賃や税金が上がるのと同じですよね。
では、入浴介助加算Ⅱは取得できないのか?
そんなことはありません!
ちゃんと方法はあります!
次章では、「理想的な例」について見ていきます。
理想的な例

では、入浴介助加算Ⅱを取得する方法は?
それは、これしかありません!
- 新規の利用者を対象にするべき(特に退院後など)
- 既存の利用者については、据え置く
一番の好事例は、退院してデイ利用される方です。

退院できてよかった~!
デイで入浴するけど、元気になったら自宅でも入浴したいなあ!
実際に、筆者の施設であった例です。
「え~!それじゃあ、件数取れないよ!加算の意味ないじゃ~ん!」
そんな声が聞こえてきそうです。
しかし、皆さん忘れていませんか?
今回の改定は・・・
実質、「入浴介助加算の引き下げ」
なのです(涙)
ケアマネさんや利用者さんに頭を下げて、手にする加算は・・・
たったのプラス10単位!
「じゃあ、加算Ⅰでいいや」
と思わせるのが政府の狙いです。
その引き下げ分が、「LIFE」や「個別機能訓練加算」に回っていると考えていいでしょう。
次章は、まとめです。
まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、入浴介助加算Ⅱについて見てきました。
それでは、今回のおさらいです。
- 入浴介助加算Ⅱをめぐる「デイとケアマネ」の騒動について
- 「ケアマネとデイを兼務」する筆者の意見
- 中身が同じならば、安い方を選ぶのが当たり前
- 騒動の原因は、制度の複雑さ・あいまいさ・厚労省の方針の転換
- 対策はひとつだけ!新規から加算Ⅱを取得せよ!
筆者が一番言いたいのは、
デイとケアマネが、仲間同士で争ってはいけない!
ということです。
原因は、厚労省が制度の内容をクリアにしていなかったことです。
急な方針転換も、私たち現場に混乱をもたらしています。
今回の「入浴介助加算Ⅱ」は、明らかに加算引き下げが狙いです。
厚労省は、デイの大きな収入源である「入浴介助加算」にメスを入れたかっただけなのです。
今、厚労省は「自立支援」「重度化防止」に力を入れています。
デイサービスは、「LIFE」や「個別機能訓練」に労力をシフトするべきです。
なぜなら、それらの加算は引き上げられていくからです。
力を入れるべきトレンドを見極めて生き残りたいですね!
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
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