はじめに
国はすでに、新型コロナウイルスの影響を踏まえて、医療職や介護職へ慰労金を支給することで決定しています。
以前から、この給付金は全職員に給付されると言われていました。
7月9日、厚生労働省は慰労金に関する詳細を発表。
その中で、「1日でも利用者と接する機会があった職員」すべてに慰労金5万円を支給することを明らかにしました。
送迎ドライバーさん、調理員さん、清掃員さん、訪問介護の事務員さんも支給の対象になります。
支給の例外となるのは、「事業所とは離れた場所で勤務する事務員さん」です。
それでは、詳しく見て行きたいと思います。
全職員へ支給は正しい
7月9日、厚生労働省はコロナ対応の慰労金を介護施設全職員に支給することを改めて発表しました。
現場で勤務する職員だけでなく、送迎ドライバーさんや厨房・清掃スタッフさんへも支給されます。
勤務日数も関係なく、1日でも勤務していれば支給されます。
この支給範囲は、極めて正しい判断だったと思います。
清掃員さんや厨房スタッフさんは、直接は利用者さんと接触しないかもしれません。
しかし、施設内で誰かが感染すれば間違いなく全職員へ感染リスクが高まります。
利用者さんと接することは無くても、スタッフ同士は必ず接触します。
コロナウイルスの恐怖に耐えながら勤務している。
これは、介護施設の全スタッフに共通しています。
ちなみに、兵庫県知事さんは「何もしていない人には支給しない」と発言し波紋を広げています。
詳しくこちらで取り上げています。

訪問介護の事務員さんへも支給
訪問介護は、利用者さんの自宅を訪問してサービスを提供します。
では、
「訪問介護の事務員さんは、支給範囲外なんじゃないの?」
と思われるかもしれません。
しかし、訪問介護の事務員さんは、業務を終えたヘルパーさんと必ず接触をします。
ですから、厨房・清掃スタッフさんと同じ理屈で支給されることになっています。
9日に厚生労働省は、
「感染症対策に配慮したサービスの提供をヘルパーと一体になって実現している場合は対象」
と発表しています。
私の勤務する法人にも訪問介護事業部があります。
事務員さんも、消毒液やフェースガードなどを準備してくれています。
ちなみに、フェースガードは未だ使用していません…。
これは、「感染症対策に配慮したサービスの提供をヘルパーと一体になって実現している」と言えるのではないでしょうか。
支給範囲の例外は・・・?
厚労省は、慰労金支給の対象外になる例として、
「利用者がいる建物から離れた別の建物に勤務し、物理的に利用者に会う可能性が全く無いような場合」
をあげています。
これは、私の勤務する法人に当てはまります。
私の勤務する法人は、事業所が全国にあります。
施設から離れていて、事務作業のみを行う事務所が1か所あります。
非常事態宣言の発令時にはテレワークを行っていました。
そういった事務員の方は、支給外になるということですね。
また、同じく対象外として
- ボランティアさん
- 事業所と直接契約関係の無い業者
ボランティアさんについては、コロナウイルスの予防という観点から、自粛してもらっていた事業所も多いのではないでしょうか。
私の勤務する施設でも、ボランティアさんにお越し頂くことが全くなくなりました。
これからは、従来のレクリエーションやボランティアさんの「在り方」そのものを考えて行かなくてはならないと感じます。
慰労金20万円の条件
コロナウイルス感染者や濃厚接触者に対応した職員には、慰労金20万円が支給されます。
ただし、施設にコロナウイルス感染者が出ただけでなく、以下の条件が必要になるとのことです。
「その都道府県で感染者が最初に報告されてから6月30日までの間に、通算で10日以上勤務していること」
上記に該当しない方は、5万円の支給となるわけですね。
まとめ
国はすでに、新型コロナウイルスの影響を踏まえて、医療職や介護職へ慰労金を支給することで決定しています。
この慰労金は、
・勤務日数に関係なく支給
・送迎ドライバー、厨房スタッフ、訪問介護の事務員も対象
となっています。
ただし、施設と離れた場所で「事務仕事」のみを行っている職員は対象外。
コロナウイルス感染者や濃厚接触者に対応したスタッフは、
「その都道府県で感染者が最初に報告されてから6月30日までの間に、通算で10日以上勤務していること」
を条件に20万円が支給されます。
国の判断は、我々介護職員にとって「努力が認められた」形となりました。
兵庫県知事は、「何もしていない人には慰労金出さない」と発言し波紋を広げています。
組織のトップに立つ人間の言葉として正しいかどうかは、いずれ何らかの形で証明されるはず。
コロナウイルスの非常事態宣言下では、みんな必死でした。(今もですが)
学校が休みになって、子供さんを祖父母や友人に預けてまで出勤してくれた人もいます。
出勤したくても出来ずに、悔しい思いをした人も居ます。
そんなみんなに、少しでも「いいこと」があって良かった。
コロナウイルスは、まだ終息の気配すらありません。
今は、消毒や密を避ける行動を取るしかありません。
出来ることを、全力でやりましょう。
一日も早く、穏やかな日が戻りますように。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。