訪問部は深刻な人手不足

介護職の中でも、訪問ヘルパーの人手不足は深刻と言われています。
施設介護職の有効求人倍率4倍に対し、訪問ヘルパーは、なんと15倍です。
また、ヘルパーの高齢化も進んでいます。
今回は、これからの訪問介護について考えて行きましょう!
令和2年10月の社会保障審議会で、今後の訪問介護について議題に上がりました。
訪問ヘルパーの有効求人倍率は15倍です。
1人のヘルパーさんが働きたいと思ったら、15社から依頼が殺到する計算です。
10月に開かれた社会保障審議会では、ヘルパーを確保するには「給料アップしかない」と話しています。
政府も、土日利用加算を検討するなど対策を考えています。
しかし、他に方法はないのでしょうか?

筆者の法人にも、訪問ヘルパー部があります。
今回のブログでは、今後の訪問介護がどうなるのか考えてみたいと思います。
筆者の法人が行っている人材確保の方法もご紹介しますね。
少しでも参考になればと思います。
今回のブログを読むと、次の様なことが分かります。
- 現在の訪問介護の状況
- ヘルパー人材確保について
- 国の対策について
結論は、以下の通りです。
- 訪問ヘルパーの人材不足は深刻
- 柱となる人材を登用する
- ヘルパーを希望するスタッフを探し出す
- 国は土日利用加算を検討中
それでは、詳しく見て行きたいと思います。
人手不足を解消できるのか?

社会保障審議会でも取り上げられた「訪問ヘルパーの人材不足」は深刻です。

筆者の周囲にある事業所も、ヘルパー部を閉鎖したり縮小したりしています。
今まで「良きライバル」として競い合ってきた事業所の閉鎖は、寂しいです。
閉鎖や縮小の理由は、やはり「人材不足」です。
筆者の法人にもヘルパー部があります。
次章では、実際にどのように人材確保しているか紹介していきたいと思います。
「柱」となる人材を確保する


ヘルパー部の「柱」となる人材は、必ず必要です。
ヘルパー部には、「常勤メンバー」と「非常勤メンバー」が居ます。
そのバランスが非常に重要であり、管理者次第ということになります。
非常勤メンバーは、「直行直帰」が原則です。
常勤メンバーは、非常勤メンバーのシフト調整などを行います。
このシフト調整が、ヘルパー部の全てと言っても過言ではありません。
利用者さんのことも、スタッフのことも「しっかり見れる」存在が必要です。
次章では、筆者も実践しているスタッフ確保の方法について見て行きます。
希望するスタッフを探し出す

現在、ヘルパーの人材不足は深刻です。
しかし、「私はヘルパーをやってみたい!」という人も必ず居ます。
デイサービスや入所施設と違い、訪問ヘルパーは「1対1」の仕事です。
中には、「ずっと施設の中にいるより、外に出る仕事がいい」人も居るのです。
筆者の施設では、定期的に「部署異動」を行っています。
他部署からの異動や、非常勤スタッフから常勤スタッフへの昇格など「テコ入れ」を行うことで人材を確保しています。

筆者の施設では、初任者研修を行っています。
修了生は、デイやグループホームの勤務を志望する人が多いです。
デイなどで経験を積んだ後、訪問ヘルパー部を志望する人も居ます。
訪問ヘルパー部の人材確保は、次のイメージです。
- まずは、希望の多い部署に人を入れる。
- その部署から「ヘルパー部へ異動してもいいよ!」というスタッフを探す。
- ヘルパー部へ異動してもらう
筆者の法人は、介護職員初任者研修を行っています。
修了生は、非常に大きな戦力になってくれています。
ちなみに、筆者も修了生です。
次の章で、国のヘルパー確保の方針を見て行きましょう!
厚生労働省は、土日加算を検討中

ヘルパーは、在宅生活を支える要です。
土曜日や日曜日も関係ありません。
ヘルパーは、常勤と非常勤に分けられます。
非常勤スタッフが出勤できない場合、シフトの穴埋めは常勤スタッフが行います。
結果、常勤スタッフに負担が集中しているのが現状です。
そこで厚生労働省は、土日利用加算の導入を検討しています。
利用者への負担は増えてしまうのが残念ですが、致し方ありません。
タクシーやファミリーレストランに深夜料金があるように、ヘルパー確保の為に必要です。

非常勤スタッフの中には、「土日手当が付くなら、出勤してもいい」と思う人もいるかもしれません。
人材不足が深刻な中、早急な対策が必要です。
まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、訪問介護の人材確保について考えてきました。
これは、あるベテランケアマネさんの言葉です。
「1対1の訪問ヘルパーを経験した人は、どんな状況にも対応できる」
筆者も同じ意見です。
デイサービスや施設であれば、常に相談できる人が居ます。
しかし、ヘルパーは基本的に1人です。
いろいろな場面を乗り越えてきたヘルパーさんは、「介護界最強」と言えるでしょう。
在宅介護の「要」である訪問ヘルパーの灯を消してはいけません。
それでは、今日のおさらいです。
・訪問介護の今後と確保のために・・・
- 訪問ヘルパーの人材不足は深刻
- 柱となる人材を登用する
- ヘルパーを希望するスタッフを探し出す
- 国は土日利用加算を検討中
・訪問ヘルパー人材確保の具体的なイメージ
- まずは、希望の多い部署に人を入れる。
- その部署から「ヘルパー部へ異動してもいいよ!」というスタッフを探す。
- ヘルパー部へ異動してもらう
これは、あくまでも筆者の法人での対応です。
少しでも、参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
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