はじめに
コロナウイルス第2波が確実に迫る中、7月22日に「Go Toトラベル」事業がスタートしました。
政府は、以下のように声明を出しています。
- 感染者は増加しているが、若者中心で重症者は少ない
- 予防対策を行いながら経済活動も行う
- 高齢者施設での検査を徹底する
「GO TOトラベル」事業で若者を介して高齢者施設へコロナウイルスが持ち込まれたらどうなるのか?
- 利用者の利用控え
- 出勤が困難なスタッフも
- 経営に大打撃
コロナウイルス第2波により、施設の運営が揺らぐ可能性は大いにあります。
それでは、詳しく見て行きたいと思います。
コロナウイルスについては、以前にも取り上げています。

「Go Toトラベル」事業について政府は・・・
7月22日にスタートした「Go Toトラベル」。
政府は以下のように声明を出しています。
- 感染者は増加しているが、若者中心で重症者は少ない
- 予防対策を行いながら経済活動も行う
- 高齢者施設での検査を徹底する
私は、安倍首相を批判するつもりはありません。
しかし、我々高齢者施設に関わりのある人間から見ると大変怖い表現です。
少し偏った見方かもしれませんが、私には以下のように聞こえます。
「若い人達は、コロナウイルスに感染しても大丈夫。
旅行に行って楽しんできて下さい。
高齢者施設は、検査を徹底するから感染してもすぐ分かります。」
経済活動も命も大切です。
それは、事実です。
しかし、高齢者施設は検査さえ行えば本当に大丈夫なんでしょうか?
コロナウイルスが発生したら高齢者施設は・・・?
「Go Toトラベル」事業により旅行が推奨されています。
人が移動すれば、ウイルスも移動します。
無症状でもウイルス感染してしまうコロナウイルスの特性を考えると、高齢者施設に入ってくる可能性は低くないでしょう。
政府は、高齢者施設での検査を徹底すると言っています。
しかし、検査を行い感染が確認されれば状況は一変します。
利用者の利用控え、他施設への流出
もし施設からコロナウイルス感染者が出てしまったら・・・。
例えばデイサービスの場合、利用者さんは当分利用を控えるでしょう。
それどころか利用を中止し、他の施設へ移ってしまうかもしれません。
企業イメージに影響し、その後何年何十年と影響があるでしょう。
出勤が困難になるスタッフも・・・
もし施設からコロナウイルス感染者が出てしまったら・・・。
スタッフの中には、出勤を見合わせる人もいるでしょう。
お子さんや、高齢者と同居されている方・・・。
そうでなくても、家族から出勤を考えるように言われる場合も考えられます。
施設や利用者さんへの「愛情」とは、全く異なる次元の出来事です。
制度的に「有給休暇」もあります。
仮に、「当面休みたい」とスタッフに言われても私は責める気はありません。
経営に大打撃
もし、コロナウイルス感染者が施設に出てしまったら…。
利用者さん、スタッフに大きな影響が出るのは必至。
国は、他施設から応援に来てもらえる制度を作ってくれています。
しかし、その後どの程度スタッフが戻ってきてくれるか・・・。
ただでさえ人手不足と言われる現在、企業イメージにも大きく影響するでしょう。
問題なのは、
施設がいくら消毒などを徹底しても、感染した人にウイルスを持ち込まれては防ぎようがない。
ということです。
介護職は、仕事外でも抑制が必要?
いくら政府が「Go Toトラベル」を実施していても、我々介護職は胸を張って行ってきます!とは言いにくい状況です。
「ウイルスを持って帰ってきたら何といわれるやろ・・・」
こんな思いを抱く方も多いのではないでしょうか。

まとめ
コロナウイルス第2波が確実に迫る中、7月22日に「Go Toトラベル」事業がスタートしました。
政府は、以下のように声明を出しています。
- 感染者は増加しているが、若者中心で重症者は少ない
- 予防対策を行いながら経済活動も行う
- 高齢者施設での検査を徹底する
高齢者施設へコロナウイルスが入ってくる可能性もますます高くなります。
政府は、高齢者施設での検査を行うと言っています。
しかし、一旦ウイルスが出てしまうと企業イメージに大きな影響を与えます。
利用者さんやスタッフが今まで通り来てくれる保証もありません。
介護に従事する人は、仕事外でも抑制が求められるのかもしれません。
もちろん、医療職も同じです。
「ウイズコロナ」も理解は出来ます。
しかし、今回の「Go Toトラベル」事業が引き金となり、運命を変えられてしまう事業所やスタッフは確実に出てきます。
政府は、感染者が出た施設に対して「他施設から応援に来てくれる制度」も作ってくれています。
しかし、その後はどうなるのか?
企業のイメージは回復するのか?
周囲の人々は、「企業は悪くない」と理解してくれるのか?
決して他人事ではありません。
万一感染者が出てしまっても、
「強い企業なら持ち直せるのか?乗り越えられるのか?」
「地域やスタッフと築き上げた信頼関係が、どこまで役立つのか?」
「行政のフォローはどこまであるのか?」
実際になってみないと、分からないのかもしれません。
一日も早い、コロナウイルスの収束を心より願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。