2021年介護報酬改定からのメッセージとは

2021年4月の介護報酬改定も、数字が出揃いました。
私たちは、改定から何を学べばいいのでしょうか?
政府は、どんなメッセージを送ろうとしているのでしょうか?
一緒に読み解いていきましょう!
みなさん、こんにちは。
デイサービスで管理者をしている「ぽんてん」と申します。
今回は、「2021年介護報酬改定から読み取るメッセージ」をテーマにしました。
2021年改定から、生き残るヒントを得よう!
という訳です。
今回の記事は、次のような方を対象に書かれています。
- 2021年の介護報酬改定について知りたい方
- これからどんな事が求められるか知りたい方
- 介護がどんな方向へ進んでいくのか知りたい方
それでは、今回のポイントです。
- 3年後の「大幅マイナス改定」に備えるために
- ポイントは「自立支援と重度化防止」
- 「LIFE」と「ADL維持加算」は未来への投資
- ICTを活用せよ
今回の記事は、全国介護事業者連盟の斉藤正行理事長のご意見を参考にしています。
それでは、詳しく見ていきましょう!
介護報酬改定のポイント2つ


介護報酬改定のポイントは、ズバリ2つ!
「自立支援と重度化防止」です。

自立支援は、利用者さんが自分らしく生活するための支援・・・。
重度化防止は、これ以上ADLが低下しないようにリハビリなどをすること。
この2つが、これから重要になるんですね!

はい。
財政には限りがあります。
自立支援と重度化防止が実現できれば、介護保険費用も抑えることが出来ます。

なるほど!
だから、政府は「自立支援と重度化防止」をがんばる事業所に加算を分配するのですね。

その代表例が、「LIFE」と「ADL維持加算」です。
それでは、具体的に見ていきましょう!
「LIFE」への情報提供がスタート

今回新しく導入されるのが「科学的介護推進体制加算」です。
データベース「LIFE」へ利用者の幅広い関連情報を送ることで加算が取得できます。
筆者は、「LIFE」が今後の介護を大きく変えると信じています。
利用者さんへ加算のお願いをする時に、
「あなたの情報が、未来の介護を変えるんです!」
熱く語るイメージトレーニングを、筆者は今からしています(笑)
「LIFE」については、以前にも取り上げています。
「ADL維持加算」が10倍に

今まで、ほとんど取得されていなかった「ADL維持加算」をリニューアルします。
(取得率は、数%でした)
要件を緩和し、これまでの10倍にまで引き上げています。
すごい力の入れ方ですね!

「高齢者に元気でいてもらう」ことを、政府は重要視しています。
3年後、大幅マイナス改定の可能性も


今回の介護報酬改定は、前回のプラス0.7%増でした。
3年後の介護報酬は、どうなるんでしょうか?

コロナ対策で、予算は疲弊しているでしょう。
「アフターコロナ」で、大幅なマイナス改定もあるかもしれません。

2015年のマイナス改定(ー2.27%)を思い出します(涙)
いま私たちがするべきことは、どんな事なのでしょうか?

厳しい環境の中、政府が求める方向に進む事業所が生き残ります。
次章で、今すぐ取り組むべきことについて見ていきましょう!
今できることは?
自立支援と重度化防止に努めよう

今、政府が求めているのは「自立支援と重度化防止」です。
理由は簡単です。
高齢者が自立し、重度化せず元気でいてくれれば、
介護保険料が掛からないから
ですね。
次章では、具体的に見ていきますね!
LIFEやADL維持加算に取り組む
「LIFE」や「ADL維持加算」を単独で見た場合、見返りは少ないです。
「これくらいしか貰えないなら、やめておこう」
と、切り捨てがちです。
しかし、「LIFE」や「ADL維持加算」について、
今後、政府がますます力を入れていく可能性が高いです。
繰り返しになりますが、政府にはもうお金がありません。
(紙幣を刷りまくっていますが・・・)
社会保障費を抑えるには、自立支援と重度化防止が一番なのです。

事業者のみなさ~ん!
「高齢者が自立して元気でいられる仕組み作り」に励んでくださいね~。
そうすれば、加算いっぱい?あげますよ~。
(それが出来ないところは、知りませんよ~)
こんな声が聴こえてきませんか?(笑)
今までの様に、ケアをするだけではダメ!
「自立して元気で居られる」仕組みを、事業者が作っていかねばなりません。
ICTを活用しよう


ICTとは、インターネットのような通信技術を利用した産業やサービスなどの総称です。
IT技術を活用して、介護の仕事を楽にすることを政府も推奨しています。
優秀な「介護ソフト」を使用すると、ほんまにラクです!
「LIFE」は、利用者情報をデータベースへ提供することで加算取得できます。
優秀な介護ソフトは、既に対応し始めているようです。
情報を打ち込めば、そのまま「LIFE」へ送れる介護ソフトも出てきそうです。
筆者の施設では・・・

筆者の施設は、昔ながらのデイサービスです(苦笑)
しかし、2月から「個別機能訓練」を行っています。
柔道整復師さんが、加入してくれたおかげです。
介護ソフトも、「リハプラン」さんにお世話になっています。
計画書作成も、タブレット端末で素早く行えます。
これが、ICT活用なのだと実感しています。
「LIFE」へも対応してくれるようです。
筆者のデイサービスが「個別機能訓練」を行うまでを記事にしたものです。
まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、2021年介護報酬改定から何を読み取るかについて見てきました。
それでは、今日のおさらいです。
- 3年後の「大幅マイナス改定」に備えるために
- ポイントは「自立支援と重度化防止」
- 「LIFE」と「ADL維持加算」は未来への投資
- ICTを活用せよ
「アフターコロナ」を生き抜くためには、今から準備をする必要があります。
政府は、今後ますます「自立支援と重度化防止」を推進するでしょう。
財政が厳しいからです。
私たちは、「介護が少なくて済む」仕組みづくりに協力しなければなりません。
そのためには、今は見返りが少なくても、
「LIFE」や「ADL維持加算」に投資する必要があります。
3年後、焦って取り組もうとしても手遅れ・・・は、絶対に避けなければいけません。
とは言っても、介護職はものすごく忙しいです。
そこで、優秀な介護ソフトを使用するのもおススメです。
いわゆるICT(IT技術)も活用しながら、政府が求める方向へ進んでいければと思います。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。