はじめに
世界に類を見ない「超高齢者社会」を迎えている日本。
介護サービスは、無くてはならないものになっています。
私は地方のデイサービスの管理者をしています。
現在は、目標の稼働率を保っています。
他のデイサービスでも、定員いっぱいと聞くこともしばしばです。
では、このまま現状に甘えていても良いのでしょうか?
デイサービスだけではなく、どの施設でも「ウリ(個性)」が必要になってきます。
それは、間違いないと思います。
その理由として、
- ニーズによって事業所を使い分ける時代
- 「団塊の世代」と呼ばれる年代が要介護になる
- いずれ高齢者数がピークを下回る
今回は、この3つを挙げたいと思います。
それでは、詳しく書いていきたいと思います。
事業所に「ウリ」が必要な理由
ニーズによって事業所を使い分ける時代へ
数年前までは「デイサービス」と言えば「入浴」「食事」を目的とする利用者が大半でした。
しかし、現在では「デイサービス」と言っても様々なサービスがあります。
「リハビリ」や「運動」を目的とした半日型デイサービスも多くあります。
柔道整復師がマッサージを提供するのが「ウリ」のデイサービスもあります。
1日型デイサービスでも、様々な特徴を出してきています。
私の周辺でも、「畑が敷地内にあって農業が出来る」「購買車がやってくる」など施設
特有のカラーを出してきています。
ちなみに購買車というのは、車に食品などを乗せて販売する車のことです。
田舎では店舗が無いため、大変ありがたい存在なのです。
こういう感じのやつです。
「デイサービスに行き、買い物も出来る!」というメリットがあるのですね!
少し前までは、「財布をもってくるのは禁止」というデイサービスが多かったですが、時代の変化を感じました。
「団塊の世代」と呼ばれる年代が要介護になる
「いわゆる団塊の世代」が後期高齢者になると言われる2025年。
もうすぐそこまで来ています。
団塊の世代の方々は、高度経済成長やバブル経済期を経験されています。
一般的には、今の高齢者世代よりも多様なニーズをお持ちであると言われています。
誤解を恐れずに言いますと、
今は比較的「ありがとう」と言ってくれる高齢者の方が多い。
しかし、2025年以降は「様々なニーズ」を求める高齢者が増えてくる。
ということになります。
これは良い悪いではなく、世代の特徴です。
私たちは「様々なニーズ」を持つ世代に対応して、サービスを提供すればいいのです。
そのためには、単一でなく複数の選択肢を提供できるサービスが必要です。
利用者の好みによってレクリエーションを選択できたり、パチンコやマージャン台がある施設というのも魅力的かもしれません。
実際に、食事にコース料理を採用しているデイサービスもあります。
調理は、シェフが行い、目の前でコーヒーを淹れてくれます。
そういう「プレミアム感」も大きな特徴と言えます。
いずれ高齢者数がピークを下回る
超高齢社会と言われる日本では、高齢者数はいつまでも多い!
というイメージがありますが、もちろんピークがあります。
2040年に、高齢者数のピークを迎えると言われています。
しかし、それは全国的な数値です。
地域によっては、もっと早くピークを迎えます。
言い換えれば、
地方の中には、近いうちに高齢者数が徐々に減少していく都市がある
ということです。
つまり、施設にとって顧客である「利用者」が減少することになります。
そうなると、今までのように新規利用者がどんどん来る状況は無くなります。
努力しない事業所は、淘汰されていく時代がやってきます。
その厳しい時代を生き抜いていくために、事業所の「ウリ」が必要となってくるのです。
「リハビリテーションが出来る」「レクリエーションが選択できる」「畑仕事ができる」「マージャンが出来る」など・・・
最初は何でもいいと思います。
ケアマネジャーさんへのアピールにもなります。
「この利用者さんは、ここのデイサービスが合いそう!」
と思ってもらえるような特徴づくりをしていきたいですね。
まとめ
今回は、事業所に「ウリ」が大切な3つの理由について書かせてもらいました。
- ニーズによって事業所を使い分ける時代
- 「団塊の世代」と呼ばれる年代が要介護になる
- いずれ高齢者数がピークを下回る
「とりあえずデイサービスに行けば安心・・・。」
のような時代は、もう既に終わっています。
「リハビリ」や「豪勢な食事」「パチンコが出来る」など多様なニーズに応えることを始めている事業所も多くあります。
それに加えて、高度成長期やバブル経済を経験してきた「団塊の世代」が利用者さんになる。
デイサービスなどの施設には、更なる多様性が求められます。
また、都市によっては高齢者数が減少していくところもあります。
10年後、20年後を生き残っているために、
この施設の「ウリ(個性)」は〇〇〇です!
と言えるようにしておきたいですね。
ちなみに、筆者のデイサービスの「ウリ」は「多人数で行うレクリエーション」です。
「こういうデイサービスに来たい!」と思って頂けるように頑張っています。
「ウリ」をどんどん強化して、最強の施設を築き上げましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。