「介護サービスの質は、チームワークで決まる」
こんなことが言われていますし、私も同感です。
とはいえ、
- なぜチームワークがそんなに大事なの?
- 連携を高めるために、自分がなにをすればいいかわからない
という方も多いと思います。
そこでこの記事では、チームワークの悩みを 現役介護職の観点から解決していきます。
具体的には
- 介護職にとってのチームワークとは
- 介護職にチームワークが必要な理由
- チームワークが形成されていない介護施設の特徴
- チームワークを高めるためにスタッフができること
の順番に 重要なポイントだけを紹介していきます。
この記事を読めば、介護サービスの質が向上するだけでなく 自分自身の評価もチームの中で上がります。
チームワークについて深く知りたいと感じている人は、ぜひ最後までお読みください。
介護職にとってのチームワークとは「ホウレンソウ」

介護職にとって、利用者情報は命です。
そして、命ともいえる情報を「報告・連絡・相談」(ホウレンソウ)でやりとりします。
- 報告・・・仕事の結果や、どこまで進んでいるかを伝える
- 連絡・・・仕事上で発生した変更点などについて伝える
- 相談・・・課題や問題を解決するために話し合う
仕事のことで悩んだり、迷ったときはすぐに先輩や上司に話を聴いてもらいましょう。
また、相談を受けた上司も しっかりと受け止める必要があります。
「ホウレンソウ」ができている施設は、チームワークがとれているのです。
介護職にチームワークが必要な理由

ここでは、介護職にチームワークが必要な理由3つを紹介します。
- 統一されたケアを提供する必要があるから
- サービスの質が上がるから
- 利用者との相性があるから
それでは、順番に説明していきます。
統一されたケアを提供する必要があるから
介護職には、統一されたケアが必要です。
事前に決まっていることを、スタッフ全員が実行しなければなりません。
一人一人が思いつきのケアを行えば、利用者の健康や命は守れないからです。
具体例を挙げてみましょう。
ある利用者について・・・
- のどに詰まる可能性があるので、おやつはゼリーに変更
- あるスタッフが、変更を知らずに固形のおやつを提供
- 利用者は、おやつをのどに詰まらせて救急搬送
ひとつ間違えば、利用者の命に関わります。
統一されたケアは、利用者とスタッフを守ってくれるのです。
サービスの質を上げるため
チームワークがとれている施設は、サービスの質も高いです。
スタッフにも得意、不得意があります。
チームワークがとれている施設では、スタッフが長所を発揮できるのです。

僕は、レクリエーションで盛り上げるのが得意!!

わたしは、パソコンが得意なので入力は任せて!!
スタッフが得意なことを発揮できると、自然とサービスの質は向上します。
利用者との相性があるため
スタッフと利用者の間にも、「合う合わない」があります。
人間同士ですから、相性があって当然です。
この利用者には、このスタッフが好かれるというようなケースは多くあります。
逆に、どんなに努力してもコミュニケーションがとれない場合もあるでしょう。
スタッフは、連携して利用者さんとコミュニケーションをとる必要があるのです。
チームワークが形成されていない介護施設の特徴

ここでは、チームワークが形成されていない介護施設の特徴3つを紹介します。
- ホウレンソウができない
- 新入職員が定着しない
- 意見を言いにくい
それでは、順番に解説していきます。
ホウレンソウができない
チームワークが形成されていない施設では、ホウレンソウができません。
スタッフ間のコミュニケーションがとれず、連携不足の状態です。
各自がやりやすい方法で仕事をするので、「統一されたケア」を提供できません。
スタッフが持っている力を、十分に発揮できない状態です。
新入職員が定着しない
新人を教育するには、チームワークが必要です。
チーム全体で教育してこそ、新人が成長します。
チームワークが機能していない施設では、教育システムが整っていません。
新人が育たないばかりか、最悪の場合 退職してしまうこともあるでしょう。
意見を言いにくい
チームワークがとれていない施設では、自分の意見を言えません。
大事なことを「みんなで決める習慣」がないからです。
本来はスタッフ全員で「こうしてはどうか?」など建設的な提案を行います。
そして、サービスの質が向上するのです。
意見を言いにくい雰囲気では、チームとしての成長が見込めません。
チームワークを高めるためにスタッフができること

ここでは、チームワークを高めるためにスタッフができること3つを紹介します。
- 働きやすい雰囲気をつくる
- コミュニケーションの量を意識する
- 目標設定をする
それでは、順番に解説していきます。
働きやすい現場つくり
チームワークを高めるためには、働きやすい雰囲気づくりが必要です。
管理職やリーダーだけでなく、チーム全員で取り組みましょう。
具体的には、
- 相手を尊重する
- 意見をだしやすい
- ひとを批判しない
以上を実行すれば、自然とチームワークは生まれます。
スタッフ全員で働きやすい現場をつくりましょう。
コミュニケーションの量を意識する
チームワークは、コミュニケーションの量で決まるといわれます。
質も大切ですが、コミュニケーションの量が重要です。
ただ、業務に支障がでたり 負担になったりするのは本末転倒といえます。
そこで、多くの施設が取り入れているのが「10分ミーティング」です。
その日にあったことや、気になることを共有します。
日々の「ちょっとしたこと」を吐き出すので、不安や不満が溜まりません。
ぜひ「10分ミーティング」を取り入れてください。
目標設定をする
チーム共通の目標を設定します。
目標を決めると、チーム全員が同じ方向に進めるのです。
具体的なケアの方法でも、マインドに関するものでもよいでしょう。
介護の知識や技術を高めるために、部署ごとの勉強会を開催するのも有効です。
目標を設定すると、チーム全員が成長でき サービスの質も向上します。
まとめ:介護にチームワークが必要な理由を理解して 連携を深めよう

介護職とチームワークについて解説しました。
チームワークが形成されていないと、質の高いサービスを提供できません。
それどころか、利用者の命に関わる事故を引き起こす可能性すらあります。
ポイントを理解し、連携を深めましょう。
- チームワークの基本は「ホウレンソウ」
- 統一されたケアは利用者をまもる
- スタッフの得意を発揮する
- チームワークがなければ成長はない
- 働きやすい現場つくりは全員で取り組む
介護職にとって、チームワークは命です。
チームワーク向上に貢献すれば、自分の評価も上がります。
積極的にコミュニケーションをとって、連携の向上を目指しましょう。
あなたが介護職として成長し、利用者さんを守れますように・・・。